中国と越の国(こしのくに)北陸について

isikawanokinsan2008-08-08

今日午後8時(日本時間9時)から北京オリンピックがいよいよ始まるが、この中国、何んだかんだと騒がれているが、今や世界の大国にのし上がった国である。
今日はこの中国と北陸とが極めて深い関係にある事を少し書いてみたい。


私は歴史文化は大好きで、今でも地元の歴史研究会に所属したり歴史の本を読みあさっているが、日本の歴史の中で何と言っても誰もが面白いのは戦国時代だろう、室町時代の末期の下克上の時代各地にいた戦国武将たちが日本のリーダーを目指し、お互いが命を懸けながらあらゆる手段を駆使し戦った『国取り物語』そしてその覇者として、織田信長豊臣秀吉、そして戦国時代の最終の覇者徳川家康へと続く時代絵巻は誰でもが知るところである。


それより少し時代がさかのぼり、平安末期に武士団が形成され、源氏と平家の二大勢力が日本を二分して戦った時代も当時のスーパースター弁慶、義経伝説と共に男性には人気もあり、最近では源平の時代や戦国、そして江戸時代などを生きた女性にスポットが当てられテレビ等でも人気になる事も多くなった。


歴史に興味を持つと、だんだん時代をさかのぼる様になり、古代さらには神話の世界にまでたどり着く、私も今は卑弥呼の時代やさらには人類の誕生や古代文明に興味が移ってしまったようである。多くの本を読んでもこの時代はなぞだらけ、学説もいろいろあるようで学者の間でも論争がある位だから、まったく素人の私が混乱するのも当たり前である。何しろ誰もその時代を見た人はいないから仕方ないとも思う。


その時代の人間の生きる知恵や必死さには驚かされる。生きる事がそれだけ難しく、毎日が常に“死”と隣り合わせの生活、自分で身を守り生きるしかない。いわゆる今で言う『自分の行動の全ては自己責任』である。
今の世の中のように何でも『他人のせい』にしてなど、とても生きてはいけない時代なのである。果たして今の人間でその時代を生きれる人間は何人いるかな?つい考えてしまう。


話は脱線したが、北陸の事は古くから越前・越中・越後と呼ばれているが、これはいわゆる“越(えつ)の国”から始まっているようで、古くは中国の春秋時代(紀元前500年前、日本の縄文時代)に“越(えつ)”揚子江(長江川)の南に登場する。川を挟んで対面に呉(ご)、そして内陸部に楚(そ)など多くの部族が中国大陸に展開しお互いが戦う戦国時代へと突入する。越王はライバル呉を滅ぼし、その越は又楚に滅ばされる。(長江時代) そしてその楚もやがては泰に滅ぼされる。
あの広大な中国大陸を最初に統一したのが、あの有名な<万里の長城を築いた秦の始皇帝と言われる。ちなみに呉越同舟の言葉が生まれたのもこの時代の中国歴史からだと言われている。


“越(えつ)”の民族は優秀で、当時すでに製鉄の技術を持っており、航海の技術にも長けていたとも言われている。楚に攻められ揚子江の海岸線まで追い詰められた多くの越の人たちは船で海に逃れた対馬海流にうまく乗れば2〜3日で日本に流れ着くとも聞くが、ほとんどは日本海沿いの九州(博多)、島根(出雲)、そして北陸(敦賀能登)、新潟(佐渡などに流れ着いたと思われる。
 

九州を除けばいずれも日本海沿いの豪雪地帯、山に囲まれた北陸は昔から閉ざされた地区であり、そのことから考えるにその多くは北陸に住みつき、故郷と同じ越(えつ=こし)の国を造ったと推定だきる。その後朝鮮半島新羅高句麗などともかなりの交流があり、大陸の文化や技術などが伝えられ、まさに当時は日本の表玄関として各港は大いに栄えたのであろう・・・霊峰白山が航海の指標となり、多くの船乗り達に航海の安全を祈願する神として崇拝されたのはこのためでもある。(平安時代には当時の都人の和歌にも越の白山は多く詠まれた。)



氷河期日本海北部(能登半島近くまで)は厚い氷りにおおわれ、その上を多くの動物達が大陸から渡ってきて住みつき、それを追ってまた人間も日本に渡ったようだ。一方南方からは海流に乗って人々が日本に流れつき定住したと言われている。我々日本人、いずれもアジアに多く分布するモンゴライド(一般的なアジア人)たちの血(DNA)を引きついでいると言わざるを得ない。


今、中国がとやかく言われているが、北朝鮮などと共に政治体制の違い等より、我々日本人には理解しがたい事が起きるが、広大な中国大陸の4000年の歴史を考えてみると、中国は漢民族とは呼ばれるが多くの部族(自治区)が存在し、長期に統治する事は難しく、いずれは独立、分離するとの気もしてくる。
他国の事は良いにしても、平和にあぐらをかき自己の権利がかり過度に主張し、反面他人に頼らなければ生きていけない我々日本人も、そろそろもう一度自分達の生活の足元を、しつかり見直す事も必要なのではないだろうか?・・・


今はただ平和の祭典、北京オリンピックが平穏に終わること祈る。


★日本の伝統文化を学ぶアジアの留学生たち (世界遺産白川郷にて)


★中国を知る為のHP・・・・http://www.chinavi.jp/rekishi.html
            http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2
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