私の小さな悩みと決断する時 112

isikawanokinsan2007-03-22

今、全国の自治体では選挙が行われようとしている。今日は統一選挙の事ではなく、私的な取るに足らない事を書きます。


実は私は定年退職の少し前からいくつかの趣味の会に所属した。さらに退職してしばらくして、歴史や自然が好きであったので誘われるまま地元の観光ボランティアガイドの会に入った。NPO法人のこの会は石川県でも観光ボランティア団体としては指導的立場にある団体である。


初めての定例会に出席した時、『なんと年寄りが多い会なのかなあー』と思った。聞くと40名近い会員がおり、それぞれ地元で元教育関係に携わった人や名士や専門家もいる事が分かってきた。女性の人も3分の1はいる。


それから三ヶ月近くなった五月の総会近くに役員の若返りを図りたいとの事で『理事になってほしい』と頼まれた。当時60歳の私が“若手”と呼ばれるのはなんとも変な気がした。とにかく分からないままに理事になってしまった。


主に土日を中心に仕事の合間に、たまにガイドのをしたり事務局のお手伝いをしたり自分の都合に合わせ適当に遊び大いに楽しんでいた。白山神社表参道にある古民家を改装し事務所を構え、この会が委託運営している無料休憩所の中にあるお店も最初は心配したが順調に人が増えだし、イベントをはじめ地元の民芸品やお菓子などの販売も当初の予想を上回る成果が得られ、地元のマスコミにもたびたび紹介され事業としても順調に推移し出した。


数日前この会の事務局を務め運営の中心的な役割をしている人から、『折り入って久しぶりに呑みながらでも話しをしたいことがある。』と突然呼び出された。 『何の話かなあー』と思いながら夜近くの店に出かけた。


『この会は今年で結成5周年を向える。プライベートな問題もあるが、これを機に更なる発展のため運営体制の刷新を図りたい。ついては事務局長をやってくれないか。』 正直驚いた。私はこの会に入ってやっと一年で現在でも一番新しい言わば新入生である。おまけにアルバイト的とは言え小遣い銭稼ぎの仕事もおろそかには出来ない。


会の中身も分からないしあまりに突然なので返事は保留した。本音のことを言うと頼まれることはありがたいしうれしい事だが、定年を向かえせっかく楽しく自分の好きな事が出来る今が一番いいのである。 今さらあまりわずらわしい事はしたくないとも思った。


その内会長からも正式に要請があった。『事務局長選任は私の専決事項だから、すぐ引き受けてほしい』との事であったが、『考えさせてほしい。出来れば誰か他の人を探してほしいし、私は今のままが一番いいし楽しい。』と返事をした。片方で会の中身が知りたくて一部の人に会い話を聞いたり、内部的な動きなどの情報入手に務めた。今思えば結果的にこれがよくなかった。


たとえ土日が中心としてもこの会は“趣味の会”である。従って会社と違い指示命令系統がはっきりしてないから運営が大変なのである。しかも以前は引退したとは言えそれなりの地位のあった人も多いから余計に大変だ。それにNPO法人だから普通の趣味の会と違い経営面も考える必要がある。しかしいつの間にか私の思惑とは別に、周りに勝手に流れが出来始めて行く。


『まずいなあー』悩みつつも、いつまでもこの件を引き伸ばすのも良くないと思い、それで『もし仮に受けるにしても、私は一番入会が新しくから役員会や定例会で改めての承認を前提としたい。』と返事をした。一部で異論があるようだとちょっと耳に入っていたからである。


私とすれば『少しでも異論が出ればそれを理由に断ることが出来る。』と判断した。今日その役員会と定例会が開かれて。私の判断はみごと外れ、引き受けさせられる羽目になった。 やむ終えない!決断するしかないと思いこの会の事務局長を引き受けることにした。最近ブログを書くのが遅れるのは連日の会合が行われたからであった。


今思えば、最初に話があった時点ではっきり断るべきであった。私の判断ミスである。どの程度出来るかは知れないが、この会も事業範囲が広がり物販事業などうまくいけばいくほど新たな問題が発生しており大変なようだが、何とかまとめていきたいと思う。しょうがない乗りかかった船である。


今、各地のあらゆる分野で、このように年度末を向え役員の交代などが行われようとしている。役などを頼まれた時は、やるにしろやらないにしろ早い決断が必要であると思った。


★全国観光ボランティアガイドのHP http://www.nihon-kankou.or.jp/vg/index.html


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★くつろぎの広場
・そのかつら、自然ですねと、見破られ
・大吉に、調子に乗るなと、書いてある
・ぼけたふり、本気にされる、年になり

                 (万能川柳より抜粋)
★歳時記
・何迷ふ、彼岸の入り日、ひとだかり  (鬼 貫)