『白山の文化遺産』セミナーに参加して 111

isikawanokinsan2007-03-21

彼岸の中日、今日は朝から久しぶり快晴で春らしくとても気持ちのいい日であった。霊峰白山のすばらしい姿を拝む(見る)事が出来た。


それにしても昨日は呑みすぎた。呑んだ次の朝は何だか自責の念に駆られるものである。妻もややご機嫌斜めである。朝の食卓に神妙な顔で少しばかり小さくなって向かう。呑みすぎはよくない。幸い今まで大きな失敗はないが、これで自分の一生を棒に振った人もいる。(お前にだけは言われたくない・・・・悪友の声だ!) 『どうして俺は意思が弱いんだ』 『もうお酒はやめよう』大概は3〜4日だけはいつもそう思う。


午後からはこの白山の世界遺産に向けたセミナーに参加するため松任グランドホテルへと出かけた。
会場に着くとかなりの人が集まっており、知り合いも多くいた。まず目に付いたのが会場正面に掲げられていたタイトル看板である神仏習合の源は白山信仰の文字であった。


このセミナーは金沢経済同友会が音頭をとり、“霊峰白山の一帯”と藩政時代の名残りのある兼六園を中心と城下町金沢”世界遺産”に向けての一環として、石川県白山市福井県勝山市岐阜県郡上市から各市長と文化財学芸員などを招いて開かれたので、約300名もの人が参加した。


残念ながら先の国内の世界遺産の選考文化庁)では継続審議の地区となり、今後更なる世界遺産としての具体的な価値を見出す必要があるとの事で、今回は基調対談では、世界的に活躍している宗教学者の山折哲夫氏と、環境考古学者の安田喜則氏が話をされた。


大変に興味深い話であり日本人と西洋人の山に対する違いや、生命の源である水が昔から人々の暮らしや信仰心(宗教心)などにどのような影響を及ぼしたのか、さらには越の国(北陸)には昔どうして人が大勢集まってきたのか。そのルーツをたどればなど本当に参考になった。今後私のブログを通じて少しでも紹介していきたい。


話を聞きながら思った事は、お二人とも大変な専門家であるが我々素人にもよく分かる言葉で丁寧に解説してくれた。さすがだと思った。往々にして専門家の人は自分だけが分かっているようにやたら難しい言葉で話したがる人もいるが、知ってることを相手に伝える技術も大事であると思う。


次に自治体の市長と専門員によるパネルディスカッションに移ったが、県をまたぐ連携の難しさなどを感じたが、今後は“霊峰白山”を共通のテーマとしてそれぞれが連携し取り組むことを確認しセミナーを締めくくった。


ところで白山の歴史に詳しい方はご存知だが、有史以来今回参加した三県はかって連携した事は殆どなく、それぞれが独自に禅定道(登山道)や馬場(基地)を形成し、むしろ白山の利権をめぐって大変な争いを続けた歴史がある。そんな面ではもし連携がうまく行けば画期的な事なのである。


お互い白山のふもとに住み、山から恩恵を受けているものとして狭い了見でなく頑張って世界でも珍しい文化遺産が残る地としてアピールして頂きたいと思う。




☆久しぶりによく晴れた春の日に拝めた霊峰白山 (撮影:3月21日朝)

☆三自治体が連携した『白山の文化遺産セミナー』の風景 (3月21日午後)