立山連峰とめずらしい富山“富岩(ふがん)運河” 82

isikawanokinsan2007-02-20

最近の朝は、6時頃ともなると少し東の空が明るくなる。やはりすこしづつではあるが北陸にも春の訪れが近づいている。今日は快晴、新聞を読んだ後6時半頃いつものように散歩に出かけた。 外は放射冷却でとても寒い、白山の頂がすこしづつ赤みを帯びてくる。畑には霜がおり一面が白くなっている。川の水も冷たそうに見えた。 しばらくすると山のかなたから太陽がわずかに顔を出した。 田んぼの霜がきらきらとダイヤモンドを散りばめたように光る。 どこへ行くのか鳥達も群れをなし活動を始めた。 いつもの“田舎の朝”である。


今日は富山方面に仕事で出かけることになった。朝の北陸自動車道富山市内へと走った。 何しろ田舎の高速道路は混雑する事はめったにないので、周りの景色を眺めながらのドライブである。 あまりに天気が良すぎて、山並みは薄くもやがかかったように曇って見える。 大きな川(小矢部川庄川神通川)を渡り約一時間ほどで富山市内に着いた。しかし私の一番好きな立山連峰はかすかに山の稜線が見える程度でしか見えない。 今日はいい写真が撮れると思っていた私は多少がっかりした。


富山ICを降りて富山駅前へ、そしてガードをくぐり北(西口・海の方角)のほうに出た。 この辺は大きなビル街が並び新しい富山を感じるところでもある。 この一角に複合施設“富山自遊館”(宿泊・プール・レストラン・公共施設)がある。用件を済ませ外へ出た。


のどかな日の光がまぶしく感じる。 駐車場に向かう時ふと後ろを振り向くと、大きな川と水門見たいな橋が見えた。 「何だろうあれは?」と思いながら川の方向に歩いた。 川の両側に大きく広い芝生の公園があり、水のカーテンのようなところもある。よく整備もされていてのどかでとてもきれいである。川には鳥達が気持ち良さそうに日なたぼっこ。 しかしこの川は行き止まりで何か変だ。


川原に散歩している人に聞いてみてわかった。 この辺りは昔、(前田家の藩政時代)神通川のほとりの材木置き場であり、それを船で河口に運び海(富山湾)に出たらしい、いわゆる昔の運河であつたようだ。本格的には昭和初期に長さ5.1kmの“富岩運河”(ふがんうんが)として整備されたが、その後運河としては利用がへり、一部を埋め立て“環水公園”として整備されたものであるが、この運河はきわめて日本ではめずらしい当時パナマ運河のように水門(中島閘門)を設け、川底には船を竿で移動できるよう割り石が配置され、高低差(約60センチ)をうまく利用し船を航行させたと言う。 貴重な文化遺産(国登録有形文化財)でもある。


この環水公園の橋ライトアップされ夜はとてもきれいでデートコースでもあるらしい。 また晴れた日にはここから見る立山連峰の山々がすばらしいとの事、いかにも富山らしい風景であり、機会があれば是非もう一度のんびりと訪れたい所でもある。


☆富岩環水公園案内HP http://www3.city.toyama.toyama.jp/machikado/genre/g13_s.asp?0010

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★くつろぎの広場
・朝シャンの、娘の部屋は、万年床
・子育ての、失敗よそに、子育て論
・花もない、都会に住んで、花粉症
 
               (平成サラリーマン川柳より抜粋)
★歳時記
・春あさし、寺の奥より、川見えて  (井上 雪)



富山市内の富岩運河環水公園とブリッジ (撮影:2月20日午前)

☆展望塔を備えたカナルブリッジと運河に遊ぶ鳥達 (撮影:2月20日午前)