楽しい雪国のイベント“雪だるままつり” 71

isikawanokinsan2007-02-09

今日、夕方から白峰の“雪だるままつり”のガイドに出かけた。私は金沢大学の『国際交流財団』の海外からの留学生達のガイドをする事になったが、英語の苦手な私は正直多少不安であった。 日本語は通じるのだろうか?、日本の歴史などは多分解かからないと思うし、第一文化や宗教の違いも有る。

『子供に話すようにすればいいよ』 と先輩ガイドが教えてくれたが、何だか少し不安ではあった。
とにかく白山神社表参道“おはぎ屋”からバスに乗り石川県の最南端の“白峰”の会場へと向かった。途中地元での方言 『ようござった』 はウェルカムの意味です。など出来るだけ知ってる英単語も交えながら分かりやすく、山麓の自然を中心に説明し約1時間弱で村に無事着いた。


ここ白峰の集落は名だたる“日本の豪雪地帯”(例年は4〜5mぐらいの積雪)だが今年はここもかなり雪は少なかった。 約18年前にこの雪深い山村に “村民全部で楽しめる何かを” 村の若者の有志が中心になり始めたのがこのイベントである。各家は家族の数人だけ雪だるまを自分の家の周りに作るのだが、そのうちに公共施設(学校・警察・消防・郵便局など)や民間企業・旅館・商店なども参加し、今は村上げてのまつりとなり、人口わずか1200人足らずの過疎の山村に今は2000個近い大小の雪だるまが家族総出で作られる。 (最近は県外からもボランティアで参加する若者の姿も目に付く)  全国的にも有名になり道路の交通渋滞を引き起こすので、今は平日開催されている。


夕方5時になると合図で一斉にこの雪だるま(主におなか)にローソクの火がともされる。とたんに何とも言えないファンタジックな村に一変する。 この雰囲気が私は大好きだ。 村の裏通りの狭い小路にも、それぞれ有り合せのもので趣向を凝らし作ったオリジナルの雪だるま目に付く。 この村は昔から『村で決めたことはみんなが自主的に参加』 しお互い協力し合う習わしが今でも続いている。雪国ならではの助け合いの精神なんだろう。 今は都会ではすっかり忘れ去られてしまった大切なことだ。


夜になると続々車が入り、小さな村は見物に訪れる人が増えてきた。所々でこの土地の名物の食べ物(とち餅・なめの汁・堅豆腐・山菜・岩魚など) を振舞う臨時の休憩所が造られ賑わい出した。『ようござった』 もてなす人も、見物に来た人も(大人も子供も)本当に楽しそうにしている。 この楽しいイベントが今後もづっと続く事を祈る。
帰りのバスは又違う団体のガイドで何とも楽しい、忙しい夜であった。


☆白峰の町並み案内HP http://hakusan-no-megumi.jp/nature/nature_detail.php?P=41

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★一口メモ
【旧白峰村現石川県白山市):県南端、手取川の上流に位置し、豪雪地帯として知られる。村の歴史は今から約1300年前、(養老年間) 白山を開いたと伝えられる修行僧“泰澄”の際に始まったと言われ、主に越前(福井)とのつながりが深く、江戸時代は幕府直轄地“天領”となり、明治に入って石川県に編入された。 林業を主産業とし製炭・製材業が盛んで、“出作り”(山間の季節毎に移動する焼畑)や養蚕業も盛んで“牛首紬”は国の伝統工芸に指定されている。昔の雪国を偲ばせる“白山麓民族資料館などもあり、桑島地区は“恐竜の里”として知られている。伝統料理を食べれる民宿も多く、“白山登山の拠点”でもありスキー場や温泉などもある。

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★くつろぎの広場
・宿題で、親の学力、よくわかり
・家計簿を、つけて性格、悪くなり
・アデランス、つけたら孫が、顔見知り

               (万能川柳より抜粋)
★歳時記
・ものの葉の、まだものめかぬ、余寒かな  (加賀の千代女)



☆白峰“雪だるままつり”の風景 (撮影:2月9日)