カメラから眺める世の中と“納豆問題” 53

isikawanokinsan2007-01-22

私の趣味のひとつにカメラがある。まったくの素人で“デジカメ”も好きだが、どちらかと言うとムービーの動画の方がより好きである。
ずっと以前 『映画を作ってみたい』 と妻に話したところ 『何アホな事を考えてるの、やめとき』 と一笑にふされた記憶が有る。
だからそれ以後は、みんなで旅行やスポーツ、祭事などで撮影するぐらいだったが、最近観光ボランティアガイドの学習用や、ふるさとを紹介するビデオ撮影も多くなり、撮影した後自分で少し編集DVDで保存する。
このため、昨年秋から暮れにかけて石川県の 生涯学習センターの講座』 で、撮影の基礎編集の仕方を少しばかり勉強した。(受講生は圧倒的にお年寄りが多かった。)
ちなみに経験上言えるのはカメラを覗いて撮影しているときは、自分でもびっくりするほど人間は冷静(冷酷)になれるものである。周りがどれだけ興奮し騒ごうとも(反対に悲しんでいようと) 事実だけを冷静に捉え確実に記録しようと努める。仲間に聞いても、どうもそんなものらしい。


昨年こんな経験をした。
それは夏、気心の知れた友人達と遊びに行った時、もちろんそれを撮影するのはいつの間にか、私の役と決められている。
山は晴れてとても気持ちがよく、お昼は例によって酒盛りが始まった。私は撮影しながら普段まったく『お酒を飲めない人』 が愉快に飲んでいる珍しい姿を目にしたので早速撮影した。
我々は帰ってしばらくすると反省会と称して別な仲間も入れて又飲むのが恒例であり、その時スクリーンに私が撮影したビデオを流す事になっている。
私は撮影したビデオ映像二通りに編集DVDを作った。普段飲めない人が飲んでいる方が面白いと思い、これを当日放映した。(この後ビデオは各々に回覧した。)

しばらくして、その人はいつの間にか“お酒好きな人”にさせられていたのだ。
さすがに私はこれには驚き、DVDをすぐ回収したがコピーされた後であった。私の編集したお陰でまったく違った人にさせられたのだ。(今でもすまないと思っている。ゴメン!)


日々何気なし見ているTV誰かが撮影し編集して茶の間に流されている。そこには我々はまったく気づかないが、作った人の意図が必ずどこかに入っている。伝える情報が意図的であれ、そうで無いにしても、もし違っていたらそれは大変な事だ、オーム教団のサリン事件を思い出す。私も間違いないと思っぐらい、まったく無実の人犯人のように報道されたのである。この事は報道、特にTVは瞬間、見たイメージがすべて、新聞のように落ち着いて読み直す事は出来ない。それだけに怖さもある。今、“納豆”のデーター捏造(ねつぞう)事件がいろいろ言われている。これは有る意味不二家問題” 以上に考えなければならない問題だと思う。
今回を思うと、不二家をバッシングする資格が果たして報道機関(TV局)には有るのだろうか?とも思う。内部のチェック体制の問題(責任)も改めて見直してほしいものである。(これも又々過激な 視聴率競争のせいか)
又、見る側についても、いたずらに惑わされず冷静に、番組の中に製作者の意図が常に入っていることを忘れない事だと思う・・・


今ベストセラーとなっている 『世界の中の日本人ジョーク集』中公新書:早川隆)で皮肉られているように、ただでさ日本人主体性に乏しく“不和雷同”する人種である。石油危機の時のトイレットペーパー騒ぎを始め、芸能界・野球選手・美容や健康などなどあげれば限がない、みんなと同じ行動をしないと不安なのである。(ある意味怖い民族でも有る。)
今回はそれに数字を捏造し、具体的数値で表わされるとさらに弱い、『干天』 しかり誇張された報道がされるとあっと言う間に店頭から姿を消す
“生産農家”だっていい迷惑だろう。今日小雨の中、近くの食品スーパーに行くと少し前までと違い納豆は店頭にかなり多くあった。(ちなみにバレンタインデーのお菓子はたくさん有ったが、不二家のお菓子は皆無であった。)


納豆は体や健康に良い事は昔から言われ、今更言うまでも無い。我が家(特に長男)は納豆大好き家族である。(食品はバランスよく取るのが大切と聞く) 早く落ち着いて炊き立てのご飯にかけた納豆を、おいしく食べたいものである。

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★くつろぎの広場
・体形は、変わってからは、変わらない
・カゼ治り、タバコをやめる、こともやめ
・宝くじ、あたって早く、別れたい
                                              (万能川柳より抜粋)

★歳時記
・冬川の、末はひとりに、なりにけり  (谷野予志)



☆カメラが捕らえたふるさとの川の流れ (撮影:1月21日)

☆店頭に並ぶ納豆とバレンタインデーの菓子類 (撮影1月22日夕)