冬の白山麓で見た,野生動物たち。 47

isikawanokinsan2007-01-16

午前中、東京から“自然の中での健康づくりと観光”(ヘルスツーリズム)の先生が、山麓を視察に来られているとの事で先輩ガイドと一緒に同行した。

白山一里野温泉スキー場”から岐阜県に抜ける、白山スーパー林道冬季閉鎖)の入り口に向かい車を走らせると、約10分弱で閉鎖中のゲートにつく。そこの斜め前方の林の中に小さな小屋が見えてくる。ここが冬季に開館する “ブナオ山観察舎”(県白山自然保護センター)である。
ここからは厳しい冬の自然の中で生きる野生動物(シカ・サル・ウサギなど)の雪の中の姿を見る事が出来る。又雪の中の葉の落ちた“ぶな林”の中をも歩けるし“かんじき”(靴に下つける道具)の体験も出来る。子供と一緒に尻すべり(お尻にビニールなどしいてすべる)などして遊ぶことも出来る。地元の人にもあまり知られてないが、私の推薦する『隠れた穴場』のひとつでも有る。
スキー場のすぐこんな近くに、山里の“自然や動物と触れる”機会があるのがすばらしい。
 

今日は天候も穏やかで、地元の案内役の女性や山小屋の説明員(常駐)が詳しく説明くれた。車を降り、少しだけ林の中に入ると突然、『あそこに“野生の鹿”がいる』と教えてくれた。少し上を見ると目と鼻の先に大きな鹿の姿、じっとこちらを見ている。
あわてて写真を撮ったりしたが、鹿は相変わらずじっとこちらを見ている。そのうちに我々を無視するように、木の皮を食べだした。深い雪で覆われた林の中、食べるものは木の皮ぐらいしか見当たらない。林の中は動物の足跡らしい窪みが転々と見られる。『ここにウサギの糞が』 白い雪の中にぽつんと黒い粒があった。コロコロの塊りを手に取り臭いをかぐがまったく臭いはない。食べ物(植物)の差だろうか・・・・


しばらくして山小屋に戻り、望遠鏡で対岸のブナオ山を見た。かなりの急斜面で雪が滑り落ち枯れ草が見えるところにサルの群れがいる。一生懸命何かを食べている。
急斜面の上部は昔、焼畑農業をした“出作り小屋”があったと聞いて、私はびくっした。あれだけの山奥にどうして行ったのか?今は減反(田)が叫ばれている時代、当時はヒエ・アワを作っていたと聞く。今の私には 想像がつかない昔の山奥の生活。またまたふるさと再発見! この小屋からは尾添川(おぞがわ=手取川の支流)の深い谷筋に沿って伸びる、旧道や冬のスーパー林道が望める。

ここで遊んだ後は雪を眺めながらの“露天風呂”もいいし、今日も昼食は1〜2日前ここの旅館のご主人がこの山から捕って来た“イノシシの肉と山菜料理”を頂いた。本当においしかった。(自然の中を歩いた後だとなおさら)
スキー場は青空のもと、若者がスノーボードやスキーを仲間と楽しむ、いつもの風景が見られた。

続きは明日のブログで少し書きます。

(尚、ブナオ山観察舎の固定カメラによる野生の動物等の映像は、全国リアルタイムで日中インターネットで見る事が出来る。)  http://www.pref.ishikawa.jp/hakusan/bunao/index.htm
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★くつろぐの広場
・旅の宿、妻はグルメを、眼で食べる
・自主トレの、かたちで今日も、主婦してる
ポンコツの、鍋に半端な、蓋が合い

                    (男と女の辛口川柳より)
★歳時記
・川中に、川一すぢや、冬げしき   (暁 台)




☆朝の一里野高原温泉スキー場 (撮影:1月16日朝)

☆冬の白山スーパー林道冬季閉鎖中〉 (撮影:1月16日朝)


☆ブナオ山観察舎の説明員と野生の鹿 (撮影:1月16日午前)