スキーの思い出と、立春の夢  66

isikawanokinsan2007-02-04

『福は内、鬼も内』 これは金沢の香林坊にあった旧家“富永家”に代々伝わるの節分の豆まきの掛け声と言う。昔の伝説やおとぎ話では、必ずしも鬼や天狗は悪者ばかりではないようだ。この家も藩政時代の大火の時鬼が現れ家を救ったからだと言う。


昨晩は風雨が強くどうなることかと思っていたが、今日は立春にふさわしい暖かい天気であり、白山も午後からきれいに拝めた。知人からスキーのお誘いのメールがあったが、さすがに昨日のスキーで身体が少し筋肉痛で痛い。家でゆっくりする事にし、夕方はまた温泉に出かけゆっくりくつろいだ。


ところで昨日は“白山麓でもっとも南にある“白峰温泉スキー場”へ行った。もうすぐ“雪だるままつり”も近く、スキー場にも雪だるまが作ってあった。雪だるまを見たり雪合戦の話をするとつい子供の頃を思い出してしまう。小さい頃は“竹スキー”が殆どで金具付きの“木のスキー”はよほど金持ちの子供しか履いてなかった。この竹スキーで近くの丘や家の前の坂道 (車はお医者さんぐらいしか持ってなく、時々馬車が通ったので道で遊んでも危なくない) で夜遅くまで遊んだもんだ。


私が本格的にスキーを始めたのは、郷里を離れ大阪に行ってからだ。昭和47年頃(当時25歳)でスキーブームが始まるかなり前である。会社のスキー仲間と休みの前の夜から毎週のように汽車や車でよく出かけた。月曜日の朝帰りの時もあったし、雨であろうと風が吹こうと終日滑った。当時は面白くてしょうがなかった。それからスキーブームが始まり、結婚し郷里(石川県)に戻ってからも子供を背中に背負って滑ったり、朝暗いうちから近所の人たちとも家族で、よくスキーに出かけた。


今、ブームの去ったスキー場は、リフト待ちの行列が嘘のように人は少なくなった。しかしロッジは近代的な明るく清潔な建物に変わり、寒い中での長いリフト待ちも少なくなった。一日大自然の中でゆったりとたっぷり滑れる。ゲレンデも整備され、混雑も無いので子供にも危険は少ない。見るとボーダーの若者のグループも多いが、意外と年配者が多い。これから団塊の世代の大量定年退職も始まるし、ますます増えるような気がしてならない。 私の友人(60歳以上)で今でもナナハン(7500CC以上)のバイクやサイドカーでゴーグルをかけ、まるでゲシュタポ(戦前のドイツ秘密警察)のような格好でグループで全国をツーリングしている人達がいる。(交通マナーは良いから暴走族とは違う) 聞くと風を切って走る快感はたまらないらしい。スキーもそうだ。雄大な自然の中のスピード感や爽快さは何とも言えない。


しかし全国のスキー場は今ピンチを向かえ悪戦苦闘し閉鎖も相次いでいるらしい、ここ山麓でもそうである。スキー人口の大幅な減少でたくさんあるスキー場も合併の行政改革で幾つかは閉鎖の方向であるらしい。地方財政を考えると、ある意味いたし方ないかもしれないが・・・・今、日本人は気軽に海外に出かけたり、豪華客船や豪華列車の旅が大変に人気らしい。これからのスキー場もスローライフな長期滞在型を提案する方向で考える必要が有ると思う。(ヨーロッパのスキー場がそうだ) それにはスキー場だけを単独に考えるのではなく、まず地域全体が長期滞在するその地域ならではの魅力ある環境を、作る必要がある。(長くなるので具体的な話は省く)
温泉もある美しい自然もある、後は人の知恵と熱意だけである。
《頑張れスキー場の村!》


今、日本は東京や大都市にますます人口が集中する傾向があるが、私も住んだ事はあるが、確かに便利だが人にとっては必ずしも環境(空気・水・生活費など)がいいとは思わない。 一層の事、過疎の進む山奥や海岸に“東京の大学など”を思い切って分散させて見てはどうだろうか? 環境のいい自然豊かな中でのびのび勉強もできるし、地域とのふれあいで社会体験も出来る。それに若者が来れば過疎の村も元気になる。第一今はパソコンや携帯電話でどこでも情報が簡単に入手出来る時代だ。 若者は“親元をを離れ山や海の里へ”そんな時代が来ればいいと思う・・・・・
(最近芸術家や作家・音楽家などが山村に住み創作活動するケースが増えて来ている。)


自己保身だけを考える政治家や官僚、商業主義のみに奔走する一部の大手企業経営者、視聴率ばかりに目のむく報道機関、  やはり私のつかの間の立春の夢”か・・・・


☆白峰温泉スキー場の案内HP http://www.city-hakusan.com/ski_top.html

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★くつろぎの広場
・幸せは、ステテコだけで、飲むビール
・いつかする、結婚のための、小物増え
・そこまでは、聞かれてないのに、言い訳し

                    (万能川柳より抜粋)
★歳時記
・何事も、なくて春立つ、あしたかな  (士 朗)



☆白山麓“白峰温泉スキー場”とウサギさん (撮影:2月3日午後)